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家族に編入 [ペット]

助けを求めて小さくか細い声で泣いていたのです。
思い切り泣いていたのですが一日中誰にも
気づいてもらえなくて・・・・・・

悲しくて・・・・お腹は空いてくるし、
それでも助けを求め増々声が
小さくなった声を思い切り出していたに時・・・

未明の1時頃私を捕まえる
大きな手が伸びてきました。
私は怖くて恐ろしくて全力で走り狭い
空間を逃げ回っていました・・・

この狭い空間は玄関フードであることは
その後私が成長した時に知ることになるのです。

赤ん坊である私は簡単に捕まってしまいました。
髪の毛は逆立ちそれはそれは恐ろしい顔の大巨人の手に
地球を征服した人間という動物がその恐ろしい手で
私を抱き上げまじまじと私を見つめ・・・・

「お前!な~んでこんなところにいるんだ!」
「母さんはどこにいるんだ!」って質問するんだけれど

私は赤ちゃんだし人間の言葉なんかもちろん解りません。

もう~怖くて怖くて!部屋に入れられた時には絶対絶命の
ピンチだと思い部屋中を全力で走り回って逃げたのですが

赤ちゃんだしここのところ何も食ってないしそうそう
逃げ回ることもできず、
すぐに大巨人の手によって捕まってしまいました。

子供心にも・・・もう観念しました。
生きるという本能もここでパタリと消え尽きた
一瞬だったのかも知れません。もうだめだ!
この世に誕生して一ヶ月もしないのにあの世に行くんだ
・・・・・お母さんサヨナラ!!!          

「おい!お前!腹へってるんだろ!赤ん坊だものな~~ 
牛乳でも飲むか!」大巨人の口から以外な言葉が発せられた。

観念した自分に生を繋ぐ光明が一筋降り注いだ瞬間でした。

すこし暖かいミルクを皿に入れて「さあ~飲め」と
横柄におっしゃる。

食べ物をくれたとはいえまだまだこの時点では
私にとっては悪魔であります。
暖めてくれたのであろう、牛乳とはいえお母さんの
おっぱいと同じくらいの温度が私の舌を刺激し
夢中でペロペロと白い液体を胃の中に注ぎ込んでゆく私でした。

「おいしかった!!」「ホントにおいしかった」 
久しぶりの食事だったので余計においしさが際立つのであろう。

以外にこ「良い悪魔」ではないかと一瞬赤ん坊である
私の頭に宿ったのもこのときでした。

人以外の動物にやさしさを持った心根のある人
人以外の動物に「汚い」「気持ちが悪い」と毛嫌いする人など

様々であるが人と哺乳類に関してのDNAの共通点はかなり多いようです。

チンパンジーなんてDNAの97%が人と同じっていうじゃありませんか。
チンパンジーに言わせりゃ「人はチンパンジーにそっくりじゃ」って思ってますよ。

人に言わせりゃ「チンパンジーは人にそっくりじゃ」って言ってます。ハハハ

’思ってます’と’言ってます’との違いが人とチンパンジーとの違いかな。
つまり、’喋れない’と’喋れる’の違いでしょう。
人と哺乳類はまるで兄弟のようである・・・・
な~~んて私は教養のある猫なんでしょ!ハハハ

食事の後は寝床を用意してくれたので・・・・
まあ~とにかく今夜は寝る場所を確保できたので安心ですが・・・

明日になれば外に出されるのかも・・・・わかりません。

まあ~今夜だけは「良い鬼」と信じ母さんの夢を見て眠りにつきました。
長い長い・・・・本当に長い一日が終ろうとしています。

一夜が明け、!突然!
「おい、おまえ・・・・・一緒に暮らすか!?」

別に「うん、そうしよう」って言ったわけでもないのだけれど
私をペットにするつもりらしい・・・その後・・・・・・・
今、私はこの家でご主人より威張って幸せに暮らしてます。ハハハ

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